2021年の9月頃から、私の愛車、カブちゃん(スーパーカブ90DX HA02) のエンジンから突然、異音がするようになり、アイドリング時はタペット音のひどい感じで、走行時のトルクが掛かった時は、まるでマフラーに穴が空いたような、破裂音的な音が、、。
異音はするのですが、走ることは出来るので、オイル交換の時にいろいろ整備しながら原因を探っていました。
異音+最高速度が落ちて、パワーも無く心配でした。
異音の原因を捜索する日々
異音がなり始めた時から、色々整備しながら、自分なりに疑った原因は下記の4点。
- タペット音がひどくなった?
- カムチェーンが伸びてどこかにあたってる?
- マフラーが穴が空いて音が鳴っている?
- エアクリーナーの問題で吸気音?
音の場所は、おそらくシリンダーヘッドあたりから聞こえてくるので、オイル交換のときにタペット調整したり、マフラーを外して穴がないかチェックしたり、エアクリーナーを外して破損の確認をしたりしてみました。
タペット調整の時に、タペットカバーと各シリンダーヘッドカバーを開けて、中を覗いて見ると、なんだかアルミの破片みたいな物が散らばっていて、確実に何かが起こっている事は間違いない状態でしたが、この時はまだ、カムシャフトが原因とは気づきませんでした。
今となっては、もっとはやく、気付いてあげられれば良かったと後悔してます。
走行中にヘッドカバーが飛んでいく
カムシャフトの破損で、支えになっているボルトに影響があったか、整備の時に締めすぎたのか、、走行中にヘッドカバーがボン!と飛んで行く事件があり、衝撃的でした。
ヘッドカバーが開いたまま放置状態になるので、交換パーツが届くまで乗れなくなりましたが、即、ヒロチー商事楽天市場店さんにパーツ注文して、ヘッドカバーを塞ぎました。
事件当日は、かなり急いでいたので必死で家に帰り、翌日、車で事件現場に行き、飛んでいったヘッドサイドカバーを必死で探したのですが、見つけることは出来なかったです。
エアクリーナーコネクティングチューブの破損
カブちゃん購入後、エアクリーナーの交換はしていないので、それも原因のひとつかなー?と思って、エアクリーナーを外して確認してみると、ゴムが劣化し硬化ていたのか、チューブが裂けている状態に。
一瞬、異音の問題はこれか!と光を感じましたが、新しいパーツに交換しても、特に変化はなかったです。
このコネクティングチューブ、フィルターカバーから外すのは簡単でしたが、新しいのをフィルターカバーに装着するのが、ものすごく大変でした。なかなかハマらず、かなり苦労しました。
古いフィルターは、単体で見るとそんなに汚れてないなーと感じたのですが、新品と比べると物凄く汚れていると実感。
新しいエアクリーナーフィルターとコネクティングチューブでエアクリーナー/キャブまわりが、新しくなったカブちゃんですが、残念ながら、異音の改善には繋がらなかったです。
しかしあれだけコネクティングチューブが裂けていたので、異音の中に吸気音もまぎれていたのであれば、その部分は改善されたと思います。
ゴム系パーツは、確実に劣化が進んでますね。。。他のパーツも気をつけないと。
カムチェーンのゴムパーツとか多分すり減ってるんでしょうね。
カムシャフトの破損を発見
ある日、オイル交換時期になったので、また異音の原因を探りにヘッドカバーまわりを全開にして、一応ひととおりチェックするが、相変わらず同じ状態。
廃棄オイルに、すこし金属の粉が混ざったような状態になっており、何かが起こっている事は間違いないなーと、思いながら新しいオイルを入れるために、前回になっている蓋を閉める為に、シリンダーヘッドのサイドカバーのボルトを締め込むと、パン!と弾けるように、また前回と同じボルトが折れてしまいました。
以前、走行中に飛んでいった状態と同じ折れ方!ここでひらめきました!
2度も同じボルトが折れると言うことは、そのボルトに負荷がかかっているのでは?と、折れたボルト周りを詳しく観察しました。
飛んでいった丸いサイドカバーの反対側のカバーを外した穴に、光を当てて覗き込むと、なにか金属の”輪っか”みたいな物がぶら下がっているのが確認出来ました。
異音の原因はこれだと!!カムシャフトの破損を発見しました!
カムシャフトのベアリングパーツが破損し、ベアリングの玉が抜けて、リングだけがぶらさがっている状態になっていたのでした。
ベアリングの片方が外れた状態でエンジンが動いていたので、ヘッドカバー内で異音が発生していた状態だったようです。
すぐにカムシャフトを注文。カブちゃんの復活に期待して交換するのが楽しみです!
カムシャフトを交換
ボルトが折れた段階で、ボルトとサイドカバーの交換パーツを注文していたのですが、カムシャフトの破損に気づいたので、追加で新しいカムシャフトも注文しました!
ホンダ純正 カムシヤフト 14100-GB6-911 価格7,755円 (税込) なかなか高価なパーツです。
カムシャフトは、ホンダから取り寄せになったので、到着まで少し時間が掛かりましたが、無事パーツが到着。
早速、交換作業をして行きたいと思います。
カムシャフト交換時の小技
カムシャフト交換時に、カムチェーンスプロケットを外す必要があるのですが、この時にチェーンからスプロケットを外さず、フライホイールをTマークの圧縮上死点に合わせたのち、マーキングの位置でスプロケットとチェーンを結束バンドで止めてしまうと、チェーンもスプロケットも落ちないし、組み直す時にそのまま組み込めるのでとても便利です。
カムシャフト交換完了
古いカムシャフトの大きいベアリング側の、丸いピンがなかなか取れず苦戦しましたが、無事カムシャフトの交換できました。
元通りに組み直し、タペット調整後、新しいオイルを注入。
エンジン始動!嘘のように異音が消えて滑らかなエンジン音になっています。
この日は大雨で、試走が出来なかったので、駐輪場の中をぐるぐると走って見ましたが、異音もなく元気なカブちゃんが戻ってきました。
カムシャフトの交換作業をされているYOUTUBE動画をいっぱい見て参考にさせて頂きました。
スーパーカブ復活!
カムシャフト交換の翌日から、通勤で爆走しましたが、異音は消えて、最高速も戻り、すごくエネルギッシュなスーパーカブが戻ってきました!
ブレーキの効きも、かなり鈍くなっていたので、新しいカムシャフトの到着を待っている間に、前後のブレーキシューも交換。
カムシャフトとブレーキシューの交換で、エンジンは静かで、よく走りよく止まる、機敏に走り制動性も良いバイクに、あのオンボロだったカブちゃんが、まるで新車のように元気に復活しました。
中古で購入して14年、一度も洗車していなかった、カブちゃんを初めて洗車し、心も体も新車気分に。
現在の走行距離63800キロ、これからも色々な箇所に問題が出てくるとは思いますが、出来る限りセルフメンテナンスで付き合って行きたいと思います。
CT125 ハンターカブの納車までは、潰れないで欲しいです。
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